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●ドイツの教育 |
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ドイツの学校教育制度
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初等・中等教育の大きな特徴は、前期中等教育の段階から生徒の能力・適性に応じて、ハウプトシューレ(Hauptschule)、実科学校(レアルシューレ:Realshure)、ギムナジウム(Gymnasium)の3種の学校に分かれる「三分岐型学校制度」を基本としていることと、後期中等教育の段階で多種多様な職業教育が行われることである。
義務教育は満6歳から始まり、多くの州で9年間行われる。また、教育に関する基本的な権限は各州が有している。
就学前教育
3〜5歳の子どもを対象に、幼稚園で行われている。就園は任意で、3歳未満の子どもを受け入れる保育所も設けられている。
初等教育
義務教育年齢に達した6歳から、基礎学校(グルンデシューレ:Grundshule)で4年間行われる。週あたりの授業時数は17〜20時間(単位時間45分)である。教科は、ドイツ語、事実教授(社会、歴史、地理、生物、物理、化学、交通教育、性教育などの分野を含んだ総合教科)、数学、宗教科、音楽、体育、美術で、第3学年から外国語(英語またはフランス語)を試行している州もある。
中等普通教育
前期中等教育は第5学年から始まり、最初の2年間(第5・6学年)は、適切な進路選択を可能にするための観察指導段階として位置づけられている。
中等学校は、生徒の能力・適性に応じてハウプトシューレ、レアルシューレ、ギムナジウムが設けられ、州によっては、これらに加えて総合制学校や、ハウプトシューレとレアルシューレを合わせた形態の学校が設けられている。これらの学校への進学は通常、親と相談の上、基礎学校から所見が示され、その所見に基づき決定されるが、一般的に親の希望が尊重される傾向にある。
ハウプトシューレ
通常、第5〜9学年の5年間で、修了後に就職して職業訓練を受ける者が主として就学する。必修教科は、おおむねドイツ語、外国語(通常は英語)、数学、物理、化学、生物、地理、歴史、労働科・社会、宗教科、音楽、美術、体育であり、いくつかの州では家庭科・経済も必修になっている。労働科とは、経済や労働に関する基礎的知識の習得と職業への準備を行う教科である。週あたりの授業時間数は26〜33時間で、数学および外国語の授業は、第7学年から能力別学級編成がとられる。所定の成績を収めると修了が認められ、ハウプトシューレ修了証が授与される。
レアルシューレ
通常、第5〜10学年の6年間(バイエルン州などでは、第7〜10学年の4年間)で、修了後に上級専門学校など全日制の職業学校に進学する者や中級の職に就く者が主として就学する。必修教科は、おおむねドイツ語、第一外国語(通常は英語)、数学、物理、化学、生物、地理、歴史、政治、宗教科、音楽、美術、体育である。週あたりの授業時間数は27〜33時間で、第7学年または第8学年から、週3〜6時間の選択必修教科が設けられている。これは、第二外国語(通常はフランス語)の他、必修教科をさらに深める教科である。所定の成績を収めることにより修了が認められている州と、修了試験を実施する州とがある。修了者には、レアルシューレ修了証が授与される。
ギムナジウム
通常、第5〜13学年の9年間で、大学進学希望者が主として就学する。前期中等段階に相当する第5〜10学年と、後期中等段階に相当する第11〜13学年(上級段階と称される)に分かれている。
第5〜10学年の必修教科は、おおむねドイツ語、数学、第一外国語、第二外国語、歴史、社会、物理、化学、生物、地理、音楽、美術、体育であり、宗教科もほとんどの州で必修教科となっている。その他、選択必修教科も設けられている。週あたりの授業時間数は28〜35時間で、所定の成績を収めるとギムナジウム上級段階へ進級することができる。
第11〜13学年の上級段階のうち、第11学年では学級単位の共通の教育が行われるが、第12・13学年になると選択制が導入される。各教科は「言語・文学・芸術」、「社会科学」、「数学、自然科学、技術」の3つの課題領域に分類され、それぞれに基礎コースと重点コースが設けられている。基礎コースは週あたり2〜3時間、重点コースは週あたり6時間の授業が行われている。最終学年で、3教科の筆記試験と1教科の口述試験による大学入学資格試験(アビトゥア試験)が実施され、この試験の成績と最終2学年の平常成績とを総合して、合否が決定される。合格者には、大学入学資格(アビトゥア)が授与される。
総合制学校
多くの州で正規の学校種とされているが、普及が進んでいるのは一部の州のみで、通常、第5学年から第9または10学年までである。総合制学校には、ハウプトシューレ、レアルシューレ、ギムナジウムの学校種を残しながら、カリキュラムを共通化して校種間の移行可能性を高めた「協力型総合制学校」と、そのような区別がなく全ての生徒が共通の教育を受ける「統合型総合制学校」とがある。第9学年修了時にハウプトシューレ修了証を、第10学年修了時にレアルシューレ修了証を取得することができる。第11〜13学年(ギムナジウム上級段階)を設けている州もある。
ハウプトシューレとレアルシューレを合わせた学校種
1991年以降、新しい形態の学校種として設けられている。第5・6学年では共通の教育が行われるが、第7学年から別々の課程を設けることにより、第9学年修了時にハウプトシューレ修了証、第10学年修了時にレアルシューレ修了証の取得を可能にしている。
中等職業教育
後期中等段階の職業教育は、企業等と定時制の職業学校における二元制の形態で行われているほか、職業専門学校、職業上構学校、上級専門学校、専門ギムナジウム(職業ギムナジウム)、専門学校など、多様な職業教育学校において行われている。
評価
学校制度の基本的枠組みを定めた各州間の協定(ハンブルグ協定)において、成績評価は「秀」「優」「良」「可」「不十分」「不可」の6段階とすることが定められている。数字を用いる場合は、成績の良い方から1、2、3、4、5、6としている。ギムナジウム上級段階の第11・12学年においては、大学入学資格(アビトゥア)の合否判定に用いるため、この6段階が15〜0点の16段階に換算されている。
基礎学校(グルンデシューレ)の第1・2学年では6段階評価は行われず、学習内容の理解度や学習態度について、記述による報告が行われるのが一般的である。
これらの評価を記した成績表は、通常、第1学年では学年末のみ、第2学年以降は学期末(二学期制)に親・生徒に示される。
学年暦
各州間の協定に基づき、学年度は8月1日に始まり7月31日に終わることが決められている。ただし、夏休みは州により、ずらせて定めることが可能で、実際の学年の開始は8月または9月となる。
二学期制で、1学期は8月または9月から1月末まで、2学期は2月初めから夏休み開始前の6月または7月までが通常である。
地域や学校種により、完全週5日制、月に2回の土曜日が休業、月に1回の土曜日が休業、週6日制などがあり、年間授業日数は約185〜225日となっている。
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