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  日記のすすめ・・・。たかが日記、されど日記


 みなさんの中に、日記を書いている人って、いったいどれくらいいるのだろう。今は書いていなくても、まさか、今まで一度も書いたことがないという人はいないだろうし、誰でも、少しその気になれば書けるものだと思う。よく“三日坊主”の代表としてあげられるが、それは書く時に、必要以上に構えてしまって、堅くなっているからかもしれない。
 ここで、日記の“効用”について少しばかり話しておこう。何といっても、まず第一にあげられるのは「自己浄化作用」だ。とくに、みなさんのような年頃なら、これは絶対に必要なことだろう。
 毎日の自分をちょっと振り返っただけでも、精神の不安定さから、些細なことで激しい落ち込みを感じたり、友達や先生、親などに対して腹を立てたり、学校や社会に疑問を感じたり、自分の将来に不安を感じたりすることが、きっとあると思う。また逆に、夢を見すぎて有頂天になったりすることも少なくないはずだ。
 もちろん、そういったことは思春期であれば当然のことで、そうやって成長していくのが人間というものなんだろうが、当の本人にとっては、それが耐えきれないほどの苦しみだという場合だってある。そういう時、日記を書けばどうなるのだろう。
 日記は、知らず知らずのうちに、感情の調節役をしてくれる。書くことによって気が楽になったという経験を持っている人も多いだろう。思いを言葉にして紙に書くという行為は、自分自身を落ち込みから救ってくれるばかりでなく、心まで浄化してくれる。そして、しだいに物事を客観的に見られるようにしていってくれる。精神が不安定なときは、大なり小なり、こういた物事に対する冷静な考え方が欠けているものだし、そのきっかけを与えてくれるのが日記だとも言えるだろう。
 感情の起伏の激しさは、文章にも反映してくる。後で読み返すのも嫌になるようなことを書く時だってあるだろう。しかし、それも偽りのない自分そのものなんだし、積もり積もって確かな人生の足跡になることは間違いない。
 そして、その時々の文章は、いつまでも心の中に生きている。自分の目で見て、心で感じ、頭で考えたたくさんのことは、どれも貴重な自分の宝だ。
 今、しだいに自分というものを確立しつつあるみなさんにとって、日記は大きな意味を持つ、かけがえのないパートナーになってくれるはずだ。毎日、ほんの数行でもいい、感じたままを、軽いタッチで書いてみてはどうだろう。
 蛇足になるが、この通信は、僕にとっての日記みたいなものだ。直接、自分自身のことを書いているわけではないから、本来の日記とは言えないだろうが、この通信をつくることが、担任としての自分を見つめ直すことにつながっていることは確かだ。